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コソボの暖房事情

12月になりましたね!

コソボではすでに11月末の時点で雪が降って、結構積もったみたいです。

(☝プリズレンの友人からの情報。現時点でわたしは日本にいます)

そうなんです、コソボって寒い場所なんです。

ギリシャの近くと思っていたので、わたしもそこまで「寒い」というイメージはなかったのですが、明らかに日本の冬よりは寒いです。

緯度はそんなに高くなくても、海抜500メートルの場所にある内陸国なので、冷えるんでしょうね。

真夏でさえ、日が沈んだあとは薄手のセーターが必要になります。

で、普通それだけ冷え込む場所なら、暖房設備がしっかりしてると思うじゃないですか。

たとえばロシアやポーランド。外はめちゃくちゃ寒かったですが、一歩館内に入れば暖かい。部屋の中をTシャツ一枚でうろうろできるほど、暖房設備がしっかりしていました。

それに比べてコソボの暖房事情。

「暖かくない」の一言に尽きます。

一般家庭では薪ストーブで家を暖めるのが主流です。

冬の間中、各家庭の煙突からでる煙で、町中がすすけたにおいになります。

☝1時間に1度か2度は薪をくべる

たいてい薪ストーブはリビングに置いてあって、そこからつながる各部屋のドアを開けっぱなしにし、他の部屋はそのリビングの余熱で暖める、という方法がとられます。

というわけで、リビング以外の部屋は基本、そんなに「暖かくない」。

他の部屋に熱を奪われる(分け与える?)リビングも、そんなに「暖かくない」。

つまり、家の中どこにいても基本、「暖かくない」んです。

お店(カフェやレストランなど)ではセントラルヒーティングがある場所もあります。

あるんですが、火元、つまりセントラルヒーティングというシステムを動かすための大元となるものは、やはり薪ストーブだったりするので、

温度が不安定ですし、動力として強さに欠けます。

よって室内がそんなに「暖かくない」。

しかもずっとついてるわけでなく、しばらくつけて「ちょっと暖まって来たな」と誰かが判断したら消されていることも多いです。

そう、結構暖房使ってくれないんです!

コソボは10月に入ると、夜は温度が下がって、5度とかになることもあります。

それでも暖房を入れてくれない。

その理由は「まだ冬じゃないから」。

暖房を入れるタイミングが、「寒いから」ではなく、「冬になったら入れる」みたいなんですよね。

じゃあ一体その「冬」はいつなんだ!?ということなんですが、だいたい11月に入ってからが妥当のようです。

しかし、11月になったらなったで、電気代が「冬料金」になり、「夏料金」の2倍になるとか。

それでまた暖房を入れるのを渋る。

薪もあまり早くから使ってしまうと、一冬分足りなくなるからという理由で、やはり「冬」になってからだし。

☝夏の終わりに早くも各家庭では薪をストックし始める。

でも、現地の人々を見ていると、寒くても平気そうなんですよねぇ。

ヒートテックも着ていないだろうに。

日本人の体より明らかに寒さに強いです。

まぁ、体感温度が高いのはアルバニア人に限った話でなく、他の外国の人も日本人のわたしたちに比べて高いとは思うのですが、

アルバニア人が寒くても平気なもう一つの理由は、

「昔から暖房がない生活が当たり前だったから、家の中が寒くても何とも思わない」だと思います。

特にそれは、共産国家だったアルバニア本国のアルバニア人に当てはまりますね。

アルバニアの宿には、暖房設備そのものが備わっていないところがよくあります。

「いや、自分たちは慣れてるからそりゃ大丈夫だろうけど、わたしは寒いよ!」って何度も思いました。

一度、冬の終わりにアルバニアに行くことになった時、小さな暖房器具を持参しようかと本気で考えたことがありました。

その時は同伴者に「恥ずかしいからやめないよ」という理由で止められましたが、その夜泊まった宿がめちゃくちゃ寒くて、

オーナーに暖房をつけてほしいというと、5ユーロをエクストラで請求されました、暖房代として。

それなのに全然暖かくならなかったです。

そんなレベルです、アルバニア暖房事情は。

☝暖房設備のないアルバニアの宿で寝た時の様子

コソボも大して変わらないですが、まだ暖房が備わっているだけましですね。

でも、冬はよく停電が起こるので、電気ヒーターやエアコン、電気につないで火を起こすスタイルのセントラルヒーティングなどは、

停電が起こると全く使えなくなります。

去年の冬は一度、夜中の12時から朝の5時までずっと停電していた夜があり、その時は寒くて死ぬかと思いました。

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