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コソボ関連の映画あれこれ

前回はコソボ(およびバルカン)旅行の情報収集のひとつとして、読んだらもっと現地のイメージが湧くかも、という本をいくつかご紹介しました。

今回は、それの映画バージョンです。

それにしても、ボスニアのことは映画の題材にしやすいのか、結構量があるので、また別の機会に「ボスニア関連映画」だけを取り上げたいと思います。

【コソボ】

・Shok(ショク=友達という意味)

 2015年アカデミー賞外国語短編映画賞にノミネートされたコソボの映画です。

 コソボ紛争のときが舞台で、幼なじみの男の子ふたりの物語。

 前はYoutubeに全編上がっていたんですが(ただしなぜかスペイン語字幕)、今は予告編だけかも。

 予告編だけ見ても、アルバニア人の風貌やコソボの景色などが見れるので十分おすすめです。

 細っこい方の男の子は、2015年にプリズレンで開かれた映画を作るワークショップに参加していたので、わたしも見たことがあります。

 あと、この中のおじさん役のおじさんのどれかも、普段はプリズレンで生活している(俳優だけど)普通の人です。

 アカデミー賞にまでいった映画に出てる人たちと、普通にそこらへんで会える国・コソボ。

・Kolona(コロナ)

 こちらもコソボの短編映画。

 舞台も同じくコソボ紛争のときです。

 コソボから脱出しなくてはならなくなったアルバニア人一家が、その国境でセルビア兵にある選択を迫られるという話。

 全編Youtubeにのっています。英語字幕で観れるのでおすすめ。

 ちなみのこの映画にでていたおじさんも、普通にふらふら歩いているところをプリズレンで見かけました。

・Weddings and Diapers -Dasmat dhe Pampersat

コソボに住む数組の夫婦の様子を追ったドキュメンタリー。

 上記ふたつの映画がシリアスなのに対し、こちらはかなり笑える話です。

 登場人物のキャラクターがそれぞれ際立っています。

 やっぱりまだまだ男性優位の社会なんです、コソボ。タイトルも「コソボの男はおむつなんか取り換えるわけないだろう」という暗黙のルールがあってのもの。

 コソボの女性のみなさん、頑張ってください。

 ちなみにここに出た夫婦の一組が、この映画のあと離婚してしまったそうです。そのカップルとはいったいどれでしょう。

【アルバニア移民】

じつはアルバニア人ってユダヤ人のように、ヨーロッパのいろんなところに移民として住んでいるんです。

共産主義時代のアルバニアから脱出してきたアルバニア人もいれば、コソボ紛争のときにコソボから出てきたアルバニア人もいます。

あとは単に出稼ぎとして移民している人たちも。

フットボールスイス代表選手スタメン11人のうち5人は、スイスに移住したアルバニア人です。

映画の中にもそんなアルバニア移民の姿があります。

・ロルナの祈り

 ダルデンヌ兄弟監督のベルギー映画。

 アルバニアからベルギーに出稼ぎにやってきた女性が、国籍を取得するため麻薬常習犯の男性と偽装結婚する話。

・96時間シリーズ(シリーズ1と2)

 リーアム・ニーソンがどこまでも追いかけてくることで有名な(?)この映画。

 そんな彼の娘を誘拐するのが、悪名高きアルバニアマフィア。

 アルバニア人が悪役として描かれていますが、コソボでもヒットしました。なんかみんなリーアム・ニーソンの口真似してたりとかね。

同じく、アルバニアマフィアは2016年公開の「War Dogs」にも武器商人として登場していました。

ちゃんとアルバニア語も話していましたよ。

【エミール・クストリッツァ】

ユーゴスラビアの監督。出身はサラエボ。

バルカンに旅行に来る前に、1本は彼の作品を観るのをおすすめします。どの作品も上映時間が長いので大変ですが…。

よくジプシーを題材にしているので、謎が多いジプシーの生態を彼の映画で確認してみて下さい(見終わったあと余計混乱しているかもしれません)。

さらに、作品で使われている音楽は、バルカン中どこでも耳にするリズムやメロディです。ぜひこの機会にそんな音楽にも触れてみるのもいいと思います。

もしクストリッツァ監督の世界観が気に入ってしまったら、セルビアのド田舎に、彼が作った異様な村があるので、そこも訪れてみてはいかがでしょう。(その村についてはまた別の機会に詳しく紹介するつもりです)

クストリッツァ映画はコソボ人も大好きです。

Youtubeで全編見れる作品もあります(英語字幕)。

カンヌ映画祭のお気に入り監督で、二度パルム・ドール賞を受賞しています(「パパは出張中!」と「アンダーグラウンド」)。

とにかくたくさんの人が出てきて、よく飲みよく食べよくしゃべる、その横で音楽がよくなっている。

バルカンの雰囲気そのものですので、ぜひこれを見てバルカン耐性を身につけていってください。

・Parade

 これは素材がまだ手に入らず(あっても英語字幕なしとか)、わたしもまだ見ていない映画なんですが、ぜひ見たい作品です。

 セルビアのコメディ映画。

 LGBTの人たちのパレードをしたい主人公たちがその仲間を募ってバルカン中を旅する、という話。

もし、こんなバルカン映画あるよ~~というのがあれば、ぜひ教えてください!

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