英語圏の人たちの間では、中指と人差し指をクロスするサインは「フィンガーズ・クロス」と言って、何かを願う時に使われます。
例えば、「明日は遠足だから晴れたらいいね」という会話の時に、「晴れたらいいね」と言いながら中指と人差し指をクロスします。
で、わたしはなぜかこのジェスチャーって外国ではどこでも共通なものだと思い込んでいて、コソボでも何気なく使ったんです。
たしか、友人の誰かの現状がよくなりますように、といった会話の中で使ったとおもうんですが、このフィンガーズ・クロスのジェスチャーをみたコソボ人が、
「え!嘘なの?」
という謎の反応を示しました。
こちらも、「は?この人何言ってんの?」状態で、「嘘なわけないじゃん」というと、
「だってそのしぐさって、嘘ついてますよ、という意味だよ」と言うではありませんか。
そーなの!?
めちゃめちゃ驚きました。
わたしはコソボ人と会話するとき英語を使っているので、たまに「コソボ人と話している」という感覚を忘れちゃうんですね。
それで、コソボ人も英語圏のジェスチャーを解するものだ、と自然と思い込んでしまうんです。
というか、彼らと英語で会話なりメッセージをする際、向こうも普通に英語圏の人が使う省略文字(例えばLOLとか)やジェスチャー(例えば両手でピースサインを作ってそれを上げ下げする=” “の意味で、「いわゆる○○」と言いたい時のしぐさ)はかなり使います。
ただ、このフィンガーズ・クロスだけは、もともとアルバニア人の中にも同じしぐさが存在し、別の意味を持っている、ということなんでしょうね。
あと、アルバニア人の間のジェスチャーで忘れてはいけないのは、これ。
開いた両手の親指を交差させて作る「双頭の鷹」のポーズ。
これは「アルバニアの」や「アルバニア的な」や「アルバニア民族そのもの」と意味します。
アルバニア人と一緒に写真を撮ると必ずこのポーズをやらされます。
どうみても写真のポーズとしてはダサいけど…。