☝毎年年明けにデザインが変わるNEWBORNモニュメント。2016年はコソボ人に対するビザ規制反対を表すデザインでした。ペンさえあれば自由に落書き可。
わたしの持論で、せっかくよその国を旅行するなら、首都だけ行っておしまいにするんじゃなくて、
それ以外の場所(古都や国立公園やどこかのいなかでも)にも行って、やっとその国の輪郭が見えてくるんじゃないか、というのがあります。
世界一周しました、とか一度にいかに多くの国を訪れるか、という旅行をしている人は、
一国に多くの時間を割けないので、「とりあえず首都だけ」と、首都しか訪れずにその国の印象を決めている人も多い気がします。
まぁ、旅行する人の目的・方法はひとそれぞれなので、別になんでもいいんですが、
コソボに限っては「首都だけ」訪れると大したもん見れないですよ、って話(笑)。
あ、あとモンテネグロもか…。
コソボとセルビアの微妙な関係や、パスポートに押されるコソボスタンプにまつわるストレスのせいで、
バルカンを旅行している人の中でも、「コソボは行かない」という人に何人か会いました。
でもそれより多いのが、経験として・思い出話の一つとして
「とりあえず日帰りで首都だけ行ってみよ」というパターン。
コソボの首都・プリシュティナは、お隣の国マケドニアの首都・スコピエからバスで2時間の距離。
本当に余裕で日帰り観光できてしまうので、そう思うのも致し方ありません。
わたしがスコピエにいた時も、ホステルで同室だったオーストラリア人カップルが、
朝起きて「今日日帰りでプリシュティナ行く?どうする?」という相談を昼過ぎまでしていて、
もう行かないのかな?と思ったころに出ていって、あっという間に戻ってきていました。
で、感想が「コソボ?…変だった」の一言でした。
ガイドブック等に載っているプリシュティナの見どころは以下のとおり。
・マザー・テレサ大通り(Bul. Nena Tereze) 歩行者天国です
・マザー・テレサ大聖堂 時計塔にも登れます
・国立図書館 プリシュティナ大学内にある変な外観の建物
・旧市街のモスク
・旧市街の時計塔
・旧市街の市場 欲しいものは見つからない
・民族学博物館 入場有料
・コソボ博物館 入場無料
・ショッピングセンター前の「NEWBORN」モニュメント
・ビル・クリントン像
わたしの正直な感想は「どの見どころもオリジナリティがない」です。
先日、The New York Timesがプリシュティナを紹介したこんな記事を見つけました。
Five Places to go in Pristina (プリシュティナで訪れるべき5つの場所)
他になかったんかな?苦し紛れに書いたんかな?と思ってしまう内容です。
たぶん、おしゃれな場所を紹介したかったんだと思いますが、
コソボってそもそもおしゃれな国じゃないし、おしゃれを生み出す国でもないし、
結果、基本よその国のセンスのコピーなんです。
しかもコピーしました、というのが透けて見えてしまうコピー。だからなんかこっちが恥ずかしくなります。
いちいちこだわりすぎてなくて気が楽、という見方もできますがね。
でもやっぱり、旅行でコソボにきてみたいものって、よその国の微妙なコピーではないですよね。
だから、プリシュティナを訪れた人の感想が、「…なんか変」となるんだと思います。
そして「…なんか変」って思うと、「別にもういいか」→コソボ日帰りで終了。
でもそれってもったいないと思います。
観光客にとって魅力的に映るコソボの姿は、むしろプリシュティナ以外の場所です。
極端なことを言えば、時間がない人はプリシュティナには行かないで、
プリズレン、ジャコバ、ミトロビッツァ、国立公園といった他の場所にいくのを強くお勧めします。
時間がある人は他の町に宿泊したまま、日帰りでプリシュティナに遊びに行くのがいいですよ。
レストランの種類はコソボ一なので(タイ料理、メキシカン、日本食も一応ある!)、バルカンの食に飽きたときにはありがたい。
まぁ、そういうレストランも、他の国に行けばもっとたくさんあるので、わざわざプリシュティナで行かなくても…とも思いますが。
でも、大使館が集まるエリアにあるタイレストランは、すごくおいしかったです!