恋愛事情なんて人それぞれなので一般論を語ることは難しいので、
ここではわたしがコソボで見聞きした個人的な観察と印象をお伝えします。
まず、はっきり言っておかなければいけないのは、コソボ(コソボの中のアルバニア人文化圏)では
はっきりと男性優位の思想がまかり通っているということ。
若い世代(10代)ではそれは変わりつつあるとは聞きますが、わたしの周りにいる
同世代とそれ以上(30代前後)の人々の間に、わたしははっきりと男性の優位性を見ました。
日本人男性以上に、コソボの男性は女性に対する「処女性」を期待します。
処女「性」というか、「処女」ですねむしろ。
なので、付き合う相手にとって自分が初めての相手であることが重要のようです。
話を聞いていると、わたしのまわりにいるコソボの男性の多くには長く付き合っている彼女がいます。
一度付き合い始めるとあまり別れないようです。ましてや女性の方から別れを切り出すということはほとんどないみたい。
なぜなら、一度誰かと付き合ってしまうと「処女」ではなくなるから。
こう聞くと、「あら、コソボ人って一途じゃない、素敵」と思えますが、
実態は全くかけ離れています。
「処女神聖視」文化のせいでパートナーを変えられない分、つまみ食いが日常的に横行しているのです。
それもほとんど男性側だけの浮気。
どこかのネットの掲示板に、「浮気したことがないアルバニア人を見たことがない」とまで書かれるほど、
アルバニア人男性にとって浮気は朝飯前。
むしろ男の株を上げるくらいに思っているのではないでしょうか。
でもここで疑問が浮かびます。
「処女を守る女性ばかりの中で、男はどうやって浮気相手を見つけるのか」
答えは二つ。
昔(中学・高校時代)軽く付き合った相手 or 外国人。
中学・高校時代にいい感じだった相手とは、イチャイチャこそしたけれど それ以上は行っていないというパターンが多いそうで、
お互いその後別のパートナーと一緒になったけれど、たまに連絡などを取り合い 体の関係を持つんだとか。
でも、そこから長いスパンで「浮気関係」になるかどうかは別。
というか、見ていると浮気「関係」を持っているアルバニア人は少ないです。
どちらかというと、一度や二度その人を浮気をして自然消滅。関係は続かないことが多い。
まぁその方が面倒くさくなくていいんでしょう。
なので、万が一彼氏の浮気を彼女が発見しても、もうその関係は終わっていることが多いので、
浮気したことについてはもめるけど、だからと言ってどうすることもできないし(終わったことなので)、
今はもう何もないなら…と彼女が許すパターンに落ち着きます。
よって男性の方の罪悪感もかなり薄い。
「本気で好きなのはお前だけ。でもたまに他の子とも遊びたくなる。でもそんなのただの遊びで、本気なのはお前だけ」
というどうしようもないセリフをお互いに(言っている彼氏自身も)信じているようです。
こんな具合なので、「男女間の友人関係」というものもほぼ存在しません。
男にとって女は自分と関係を持つ相手か、それ以外。
「関係を持てるかも」という希望が見え隠れしている相手に対する扱いはかなり一生懸命ですが、
「それ以外」と思った相手に対する扱いは「二重人格?」と思うほどザツ。
かなり露骨です。
なので女性の方、意味もなく優しくされたら要注意です。向こうにとったら意味大ありですから。
こんなんで現地の女性はいいのか?と心配になりますが、
根底には「それ以外の世界をそんなに知らない」という現実があるので、多くの女性はこの現状を受け入れているように思えます。
服装やメイクは日本のギャル並に派手でエロいので、パッと見にはそんな抑圧されているようには見えないんですが、
そういう恰好も実はまた、「男性のため」にしているので、やはり、女性=男性の付属物という関係を自ら体現しているなぁ、
とわたしなんかは見てて思います。
でもそれが意識的のレベルなのか無意識でやっているのかはわかりまねます。
でもまぁ自分の周りの女友達がそういう感じで、家族の中でも「女性は早く結婚して結婚して子育てをするべき」と教えられてたら、
たいがいその価値観が当たり前になるでしょうね。
たまに、見た目とかが「お!今ドキ」と思う女の子たちも見かけますが、
結局そういう子たちはマジョリティーに反発することで自分の立ち位置を確立しようとしているだけなので、
別に全く新しい考えを持っているのではありません。
そういう子たちも男性優位のこの社会を無条件に受け入れているというところでは一緒です。
普通、女の子が夜遅くまで出歩くということは好ましく思われておらず、夜10時を過ぎたらおうちに帰ります。
でもそういう「ちょっと違う女の子たち」は、夜何時だろうと外で遊んでいます。
でも傍らにはぜったい彼氏なりなんなり、男性がいるんですよね。
女の子だけで好き勝手に夜遊びしているのではなく、彼氏と一緒だから夜遊びしている。
そんな感じです。