最近食べ物の話ばかりで恐縮ですが、今回も食べ物の話になってしまいました。
だって日本にいると(わたしは今現在日本に滞在中。次回のコソボ行きは3月中旬くらいになるかと)、みんなよく食べ物の話をしてるじゃないですか。
テレビとか本当すごいですよね。
つけたら必ずどこかのチャンネルで何かしらグルメのことをやっている。
食べ物の関しては異様なまでに意欲的な国民だなーと驚きます。
で、「パラチンカ」。
ちょっと変な名前ですよね。コソボやバルカン一帯で食べられているパンケーキです。
パンケーキですが、生地それ自体に甘さはありません。というか、生地にたくさん塩を入れて作ります。
食感はネチョっというかモチっていうか、そんな感じ。
どちらかというと、甘いチョコレートやはちみつとよりも、しょっぱめのチーズとの方が相性がいいかもしれません。
パラチンカはコソボの基本的朝食のひとつらしく、友人何人かと泊まりで旅行に行ったとき、
男の子たちには「明日の朝ごはんはパラチンカな。作り方は他の女子に聞いて習得しておくように!」と冗談で言われ、
一緒にいた女の子も、「任せなさい。教えてあげるから」というノリでした。
もし、どっかのテレビ番組に「世界の朝ごはん」コーナーでコソボが取り上げられたら、パラチンカは出てくるでしょうねぇ~。
これだけ基本的朝食の一つでみんなが食べるというのに、店で食べるパラチンカに美味しいものがないんですよ。
なんか焼き加減も微妙だし、味もぼやけてるし…。
なんでだろうって考えてみました。以下、結論。
・コソボのカフェやレストランの店員=100%男性→
・でも家でパラチンカを作る役目=女性(妻やお母さん)→
・男性は本来パラチンカを作り慣れていない→
・そんな彼らが作るパラチンカは美味しくない
って感じでしょうかねぇ。
夏に部屋を借りていた家族のお母さんが、家でパラチンカを作ってくれたことがありました。
そのお母さんから聞き出したレシピがこれ。
レシピ(大体20枚分くらい?)
卵 2個 小麦粉 1カップ半くらい 水 ちっさなティーカップ2杯 塩 ティースプーンすりきれ2杯 牛乳 1カップ 油 スプーン一杯弱
1:卵と牛乳を混ぜ合わせる 2:塩を加える 3:小麦粉を少しずつ加えて馴染んだらまた加える 4:途中で水を2回に分けて加える 5:残りの小麦粉を混ぜる 6:フライパンに油をひいて温め、温まった油を生地に混ぜる 7:お玉一杯弱分ずつで焼く
完成!
フライパンもいつもの料理に使うのとは別の、パラチンカ用のがありました。
フライパン自体が薄い。
☝パラチンカ用のフライパン(なぜか2枚あった)
炭水化物なので、いくら薄いといってもそんな何枚も食べられるわけないのですが、
この家の人は中にたっぷりチーズをまいたり、はちみつにつけたり、好きな食べ方でたくさん食べていました。
特に驚いたのは息子。
パラチンカ大好き!らしく、わたしたちが食べきれなかった残り10枚以上のパラチンカを、
深夜、仕事から帰ってきて一気食い。
次の日にみんなが気が付いたときには、テーブルの上のお皿が空っぽになっていました。
わたしはホットケーキが大好きなので、一度、この家族にではないですが、違うコソボ人たちに日本のホットケーキを作りました。
しかし、反応は芳しくなく…。
「こんなに分厚いのが変」だとか、「甘すぎて変」だとか言われ、散々でした。
バルカン以外でも、ルーマニア、ハンガリー、オーストリア、チェコあたりでも、似たような名前(パラチンタとか)で呼ばれ食べられているみたいです。