まずはこちらをご覧ください。
これ、コソボの平日の昼間のカフェの様子です。
基本、視界の中(ということは店の中)には男しかいません。
レディースデーならずメンズでーなのか?というわけでははく、年がら年中コソボのカフェはこんな様子です。
日本だと、友人とコーヒーを飲みに来ている人もいますが、その他にも、一人で勉強しにきたり仕事しに来たり本を読みに来たり、
カフェ利用の理由はもっと多岐にわたっていますよね。
それがコソボでは、友人とコーヒー(しかもエスプレッソかマキアートかの二択)を飲みに来るという理由、ただそれだけ。
それでもわたしは日記などを書きたくて、たまに勇気を振り絞って一人でカフェに行ってみるのですが、全然落ち着けないですね。
すごくじろじろ見られる。
まぁ、コソボやアルバニアでは、東洋人という見た目で、そこに居合わせる人全員から嘗め回すように見られるのが当たり前なので、
これはカフェに限った話ではないのですが。
わたしではないのですが、別の外国人(白人)の女の子が一人でカフェでコーヒーを飲んでいたら、
近くの席にいた現地のカップルが、「一人でかわいそうと思って」と言って話しかけてきて、
一緒にコーヒーを飲まないか、と誘って来たそうです。
決してカフェにWifiがなく人と話すこと以外することがないわけではなく、むしろコソボでは当たり前のようにどのカフェにも高速Wifiがあって、
みんな夢中でネットしているくせに、仲間とコーヒーを飲みに来ているんですねぇ。
ジム・ジャームッシュの映画に「コーヒー&シガレッツ」というのがありますが、コソボではあれを地でいっています。
コーヒー飲みながら、タバコ吸いながら、たわいもない話に花が咲いているんだか咲いていないんだか…。
一部では(というかコソボ人の間では)、コソボのマキアートが世界一美味しいという定説があります。
はぁ?イタリアやフランスに失礼だろ!と思うかと思いますが、まぁ一度飲んでみて下さい。
美味しいことは間違いないです。
☝コソボでは70セントでマキアートが飲める。これは1ユーロ(130円くらい)。
バルカンの他の地域でも飲んでみましたが、確かにコソボで飲むマキアートが一番おいしい。
ただ飲みなれているだけ、というのもあるかもしれませんが、確実にアルバニアで飲むのよりはおいしい。
ただ、アルバニアで飲むコーヒーは驚くほど安いので、そんなに美味しくなくても腹は立たない。
逆に、クロアチアで飲んだコーヒーは、結構なんだこれ…レベルのが平気で3ユーロくらいしていて、
ガーンってなりましたね。
あと日本だと、コーヒー屋に行くと必ずケーキセットがあったりして、何かと一緒にコーヒーを飲むことも当たり前ですが、
コソボではコーヒー(とお酒)しか置いていないカフェが王道です。
でも、そういう店には食べ物の持ち込みが許されています。
「買って来たケーキ食べたいんだけど」といえば、お皿とフォークまで貸してくれます。
わたしは一度、ワッフル屋でワッフルを注文し、「あそこのコーヒー屋にいるから」と言って出来上がったワッフルを届けてもらい、
食べ終わったお皿はまた後で取りに来てくれる、というサービスを受けました。
誰も何とも思っていない様子だったので、普通のことなんでしょうね。
それでも最近はケーキや軽食を出すカフェもできはじめました。
でもそういう店は、最初の写真に写っているような客からは人気がありません。
むしろ、外国人観光客や、女の子の集団や家族連れなどの姿が目立ちますね。
どんなカフェでも店員は男のみです。
あと、言わないとメニューを持ってきてくれません。
席に着いたらすぐ店員がテーブルに来てくれるのですが、手ぶらです。
そもそもほとんどのカフェに、メニューを書いたものがないんですが…。
軽食を出す新しい店も、なぜか店員は手ぶらでやってきます。
手ぶらなのを除いて、サービスの質はかなり高いと思います。
入店して席についたら、呼ばなくても店員が来てくれますし、コーヒーもすぐ出てきます。
店員の態度は終始自然ににこやかで、そのくせ過剰なところがないのがいいです。
接客方法がマニュアルで管理されていることが全くなく、店が暇なら暇で、携帯いじってたり友達と話してたり、
自分もコーヒーのんでいたりしますが、だからと言って「さぼっている」のとはまた違うんです。
一人でお茶している時以外は、居心地いいですよ。
基本、レジはなくお会計は帰る時にテーブルでします。
店員の尻ポケットに黒の長財布が入っていて、それでお金を管理しています。なのでもちろん、レシートとかは存在しません。
日本に帰ってきてコソボの何が一番恋しいかってたまに思いますが、美味しいマキアートと、あの店員の接客態度かもしれません。