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サラエボ国際映画祭

サラエボ国際映画祭の開催まであと100日を切りました!

というニュースがありました。

バルカン各地で「映画祭」なるものは開催されますが、その中で一番有名なのはこの「サラエボ国際映画祭」ではないでしょうか。

今年で23回目を迎えます。

今年はゲストに映画監督のレオス・カラックスが来たり、過去にもロバート・デ・ニーロ、アンジェリーナ・ジョリー、マイケル・ムーア、ニック・ケイヴ、ダーレン・アロノフスキー、ケビン・スペイシ―、モーガン・フリーマン…などなどなどなど、かなりの大物俳優・歌手・映画監督などが訪れる、ミーハーにはたまらない映画祭なんです。

バルカンにこんな有名人たちが来る、ということがすごすぎる。

個人的な意見としては、やはり「サラエボ」という地のイメージが、こういう有名人たちを惹きつけるのではないか、と思っています。

「あの戦禍の町・サラエボである映画祭」というイメージね。

アンジーはボスニアを舞台とした映画まで撮っているくらいですし。

創作意欲・イメージアップ・純粋な正義感…わからないけど、サラエボには、過去の戦争に絡んだ「何か」が人を惹きつけるんだと思わずにはいられないです。

同じくバルカンの地である「クステンドルフ映画祭」(セルビア)や「ドクフェス」(コソボ)に比べ、こちらの「サラエボ国際映画祭」の規模はかなり大きいです。

レッドカーペットには連日有名人が訪れ、メディアを賑わします。本当に華やか!

過去にこの映画祭でグランプリに輝き一躍有名になった映画に、「ノーマンズランド」というのがあります。

映画の舞台はもちろんボスニア。

というか、ボスニア紛争時におけるボスニア軍とセルビア軍の緩衝地帯=ノーマンズランド。

そこに居合わせてしまった、ボスニア軍とセルビア軍の兵士の話です。

ボスニア軍とかセルビア軍とかいうけど、それまでは隣近所民族関係なく暮らしていた人々。

登場人物たちも民族こそ違えど、共通の知人がいることがわかったり、元カノが相手の民族だったりして、「おお~そいつ知ってるし!」みたいなノリで盛り上がるシーンは印象的。だってつまりそういうことだった、ってことですもんね、それまでは。

それが戦争になってしまって、いまはこうして武器を向け合って殺し合いをしている。

その切ない様子がそんな会話で表現されていて、本当に切なくなりました。

でもそのような状況にいると、「やっぱ多民族手を取り合って仲良くしようぜ」とはならないみたいなんですね。

ノーマンズランドはおすすめなので、機会があれば是非見てみて下さい。

さて、今年の上映作品をさらっと見てみた感じ、去年日本でも公開された「さざなみ」(シャーロット・ランプリングの老年夫婦ドラマ)や、おととし同じく日本で公開され話題になった「アクト・オブ・キリング」といった過去の有名映画も上映されるみたいです。

見逃した方、この機会にサラエボでどうです?

その他、アニメーションあり、ショートフィルムあり、アート作品あり、と盛りだくさん。

あぁ~行きたくなってきた…。

あ、ちなみに期間は、8月11日~18日まで。この時期のサラエボは暑いけどいいと思いますよー。混んでるだろうけど。

行きたいけど、わたしは多分コソボの方の映画祭「ドクフェス」に行くことになるんだろうなぁ…。

なぜかって?やっぱ「ほんとうは楽しいコソボ」と豪語してるからには、コソボをひいきにしないと、ねぇ?

ちなみに今年の「ドクフェス」は予算不足の関係から、大変しょぼいものになることがすでに予想されています。

日程もまだ出ていないですし。

開催すら危ぶまれているのでは…?

それはそれで悲しいけれど、そうなったらこのサラエボ映画祭に行けるかもしれない、なんてヨコシマな気持ちを抱かないわけでもないですわ。


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