5月13日、アルバニアの首都ティラナでゲイパレードが催されました。
へぇ~アルバニアもついに洗練されてきたなぁなんて思っていたら、なんか毎年開催されているそうな。毎年って、一体いつからなんだろうか。
アルバニアは「一応」のムスリム国家です。そんな厳格ではないけど。
普通ムスリムが大多数を占める国や社会では、同性愛ってなかなか公けに認められていないので、アルバニアでこんなパレードが滞りなく行われたということに少し驚きました。
ニュースの映像を見る限り、規模としてはかなりしょぼいけど、一応の体はなしています。
気になって少し調べてみたら、アルバニアでは憲法で同性愛は認められているそうです。
ただし、同性婚はまだ違法。
ちなみに共産主義時代は同性愛は違法で、見つかれば10年の禁固刑だったらしいです。
憲法上では「差別はよくない」ということですが、実際には「差別教育」はまだまだ浸透していない印象が強いですね。
同性愛だけでなく、他民族やアジア人、黒人といった見た目が違う人たちに対しての差別の意識は根強いように感じます。
アルバニアの町をアジア人のわたしが一人で歩いていると、ぜっっっったいに「チンチョンチュン」だとか「キネーゼ(アルバニア語で中国人という意味)」だとかいう攻撃に合いますもん。
ティーンエイジャーが主ですが、大の大人もそれと大して変わらない差別意識を持っています。
こんなに町を歩いていて「キネーゼ」攻撃に合った国はアルバニアの他、キューバくらいしかありません。
それがスラブ系のモンテネグロやセルビアに行けば、この攻撃率はかなり減ります(でもあるにはある)。
同じバルカン内でもこんなに違うのか、と。
ある韓国人の友人でアルバニア民族について研究している人によれば、でもこれは「差別」とは呼べないらしいです。
なぜなら、彼らのこういった行動は「差別はいけない」という教育が完全に欠落した結果であるから、本人たちの中には、このような行動をとることによって、「差別している」という認識が全くないからだそうです。
これが例えば、スウェーデンなどの教育水準の高い国で、しっかり「差別はよくないことだ」という教育がされていて、人々の間にも「差別をしてはいけない」という認識がしっかりなされているにもかかわらずこういった行動をとるなら、それはしっかり「差別」していることになるんだとか。
要は本人たちが自覚してやってるかどうか、ということなんですかねぇ。
まぁそう言われたら、「何にも知らない子供がやること」と思って大目に見てあげられなくもないですが…。
でも毎日こんな風に言われ続けてるとやっぱりかなりムカつきますけどね。
いつかアルバニア人にも教育が浸透して普通にやりとりできるようになる日が訪れるのでしょうか。
まぁそうなってしまったら、それはそれでなんか寂しい気もしますけどね。
なんか彼らが何かに飼いならされてしまったような気がして…。