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プリズレンのラマダン(断食月)

今年もラマダンが始まりました。

イスラム教徒の皆さん、頑張ってください。

今年は5月27日からということで、とりあえずまだそんな暑い時期じゃなくてよかったですね。

コソボに住むアルバニア人の信仰宗教も、半分以上がイスラム教です。

特に、多くのトルコ系住民を抱えるプリズレンはコソボの町の中でもイスラム色の強い場所です。

町中には40を超えるモスクが点在し、普段から1日に5回あるお祈りの時間には、そのすべてのモスクよりアザーン(お祈りを呼びかける号令)が流れます。

わたしは異教徒でありながら、結構好きですね、このアザーン。

特にプリズレン要塞の頂上で町全体を眺めている時に聞くアザーンは圧巻です。

よくわからないけど、掛け声がかぶらないようにそれぞれちょっとずつずらして流れ始めるみたいで、まぁカエルの合唱のあの輪唱を想像してみてください。

あれのアザーン版ですね。

一つのモスクからはじまって右に左にその声が膨張していくのは、聞いていて「わ~」ってなります。

で、そんなプリズレン。

観光でモスクに行ったり、トルコ人経営のお茶屋さんへ行かない限りは、いくらモスクがたくさんある町といえど、そーんなに人々からはイスラムな感じは受けません。

スカーフで髪を隠している女性の姿もそんなに多くないですし、お酒は町中にあふれてるし。唯一豚肉料理を見かけないくらいですかね。

しかし、ラマダンだけは、普段はゆるゆるな人々のイスラム意識をちょっとだけ強めるらしく、いつもだったら普通にお酒とか飲んでる友人が断食だけはちゃんとすることもよくあります。

さすがに水だけは日中も飲んでいますが、食事は抜いている。

わたしは2年前のラマダン月の最後の方にプリズレンにいたのですが、ラマダンだってことを全く忘れていて、いつも通りその友人にお菓子とかフルーツをすすめてたんですね。

でも毎日断られる。

英語が得意じゃないその人も、あえて理由を言ってこなかったから、何でこの人はいつも食べ物を断るんだろう、くらいにしか思ってなくて、ラマダンも終わりに差し掛かったころ、別の友人から「あぁ、彼はいま断食中だからね」と教えられました。

それを聞いてもすぐには「そうか」とは合点がいかず、「は?断食??ダイエットでもしてるの??」ってしばらく考えちゃいましたもん。

それくらい、ほんと普段はぜんっぜんイスラム的じゃないんですよ。

この人たちがイスラム教徒だということを完全に忘れてしまうくらいに。

連絡したら、今年も例年のごとく今日から断食してるようです。

でも、ここでは「する人はするけど、しない人は別に全くしない」感じなので、断食する人にとったらなかなかきついんじゃないかな、と思います。

だって、ランチ食べてる店は通常営業してて、「いつもだったらここ入って今頃自分もご飯食べてるのに!」とか思いそう。

そういえば、コソボではラマダン中に特別なパンを作って食べるそうで、それが結構おいしそう。わたし、まだ食べたことないんですよね、このパン。

いつか食べてみたいな~。


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